訪問診療を行っているクリニックでは、往診の際に看護師が同行することが多々あります。往診の際に看護師が同行する場所は、患者の自宅がメインですが施設に足を運ぶこともあります。患者の自宅に向かい場合は、部屋の中で診療や医療処置を行わなければなりませんが、患者の生活環境は多種多様です。広いスペースがあれば処置はしやすいものの、賃貸マンションやアパートで生活している患者の場合は、診療を行うスペースが十分でない場合もあるため、可能な限り患者の生活環境がどのようなものなのかをヒアリングして、診療器具の準備をしなければなりません。
それから、患者の自宅に往診する場合には、同居家族に対してのケアも必要です。患者と家族の関係が良好であれば問題ないかもしれませんが、関係が複雑だったり、悪い場合は、説明の仕方や対応に注意を払いましょう。
ちなみに、介護施設が訪問先の場合は、患者の自宅を訪問するよりもいくらかスムーズでしょう。介護施設の場合は、何人かを一度に診ることになるケースが多いので、一部屋一部屋回るのではなく、対象の患者を一度にまとめて診療することができます。しかも、施設内はバリアフリーに対応しており、診療スペースも確保しやすいため、効率よく対応することが可能です。
クリニックによっては患者の自宅と施設の両方で診療訪問している場合と、どちらかを専門に行っている場合があるので、訪問診療の仕事をしたいと思っている看護師は、同行先について確認しておくと、往診への対応もしやすくなるでしょう。